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自然破壊

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 メディカルタウン予定地の米が崎町や東町は、数十年前までは稲作が盛んな地域でした。その後耕作放棄地となり、パッと見ると荒れ地に見えるかもしれません。けれどもここには39種類もの希少生物が生息していることが報告されており、中にはニホンイシガメ、ヒクイナ、ニホンアカガエルといった、千葉県で最高ランクAの ”最重要保護生物” がいることもわかっています(盛り土が進む今はすでにいないかもしれません)。一度壊され市街化されてしまえば、ここにあった貴重な生態系は失われてしまいます。

 世界では今、地球温暖化の問題と並んで生物多様性の喪失が大きな問題となっています。健全な生態系がなければ、人類は存在することすらできなくなってしまうからです。日本も2030年までに陸・海の30%以上を健全な生態系として保全しようという「G7 2030年 自然協約」にサインし、生物多様性の損失を食い止め、反転させるという目標に向かって動いています。そんな中、市内に唯一残ったまとまった緑地を消し去ろうとする船橋市は、その逆を行っていると言えます。

 生物多様性の問題だけではありません。緑は私たちを暑さから守ってくれます。この広大な地域の緑がなくなりコンクリートやアスファルトでおおわれてしまえば、船橋市の暑さは一層堪えがたくなるでしょう。温暖化による熱波とヒートアイランド現象を和らげてくれる自然を破壊してしまってよいのでしょうか。

 船橋市は他市よりも公園が少ないと言われます(例外はアンデルセン公園)。メディカルタウン予定地を長津川調節池のように木々がある自然公園に整備すれば、子どもたちが自然と触れ合い、市民に癒しをもたらす、誰もが住みたくなるようなまちになるのではないでしょうか。

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