今回のアクションQ&A
Q1 住民監査請求とは何ですか?
A 地方自治法第242条に定められた制度で、「住民からの請求に基づいて、地方公共団体の執行機関又は職員の行う違法・不当な行為又は怠る事実の発生を防止し、又はこれらによって生じる損害の賠償等を求めることを通じて、地方公共団体の財務の適正を確保し、住民全体の利益を保護することを目的とする制度」(総務省ホームページ)。
Q2 なぜ今回住民監査請求を行うのですか?
A メディカルタウン構想の見直しが期待できる法的手段にはいくつかあり、そのうちの一つの住民投票はすでにチャレンジしました。残る主な手段には住民監査請求、リコール、議会の解散請求などがありますが、後者2つは船橋の場合、1カ月で十数万人の法定署名が必要なため、断念。残る手段は住民監査請求で、監査委員に請求文を提出するだけで済むので、簡単かつ短期間に行えます。(文書提出から60日以内に監査委員の答えが出ます)。また税金を湯水のように投入するこの事業には、お金の面からの追及が有効と考えました。
Q3 どのようなことを追及するのですか?
A 新医療センター用地の購入の違法性を問います。 市民の被災が予見される土地開発のために、軟弱地盤の土地を税金で買うのは違法、ということです。
-
そもそも税金は公共の福祉のために使われなければならない。市民の被災が予見される土地開発のために税金を使ってはならない。
-
軟弱地盤に建てることによって余計な費用が発生する買い物である。
-
3月に結ばれる土地購入の売買契約で、市がいくらで買うのか要注目。適正な価格でない場合、監査請求の対象とする予定、 などなど。
Q4 法的な根拠は?
A 地方自治法、地方財政法などの「最少経費原則」。
●地方自治法第2条第4項
地方公共団体は住民の福祉の増進に努めるとともに、最小の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。
●地方財政法第4条
地方公共団体の経費は、その目的を達成するための必要且つ最少の限度をこえて、これを支出してはならない。
Q5 違法性を追及するべき支出は他にもあるのでは?
A 総事業費は約1000億円(税金)にもなること。私鉄の東葉高速鉄道に税金100%で駅を造ること。私達市民がかぶることが確実視されている病院借金の、甘い返済計画(病院がずっと黒字で借金返済できるとする計画。黒字にならなければ一般会計予算=私達の税金で返済する&これまで病院が黒字になったことはない)など、突っ込みどころは満載ですが、違法であるという証拠をつけて追及するのは難しいと判断しました。一方、病院用地の購入は明らかに違法性があるため、これに絞って追及することにしました。
Q6 大規模署名と連動させるとは、具体的に?
A まず監査請求文提出時に1回目の署名を市長あてに提出。その旨を監査委員たちに通知。以後、4月中旬、5月中旬という風に期間を区切って3回ぐらい出したい。
Q7 なぜ連動させるのですか?
A
-
市民に住民監査請求を行っていることを知らせるため。住民監査請求は1人でもでき、単に書類を出せばすむので、その動きが市民からは見えない。
-
医療センター移転(メディカルタウン構想という事業)にはこんな問題があるということを市民に知らせるため。
-
監査委員4人は市長が直々に任命(委員長は市長が人選)するので、往々にして市長寄りの判断が下される。他の自治体でもその傾向がある。そのため、たくさんの市民が注視している事を示し、監査委員達に、市長に忖度せず公正な監査を行うようにプレッシャーを与える必要がある。同様に市(長)にも多くの市民が見直しを求めていることを強力に示す。
-
通常の署名には法的拘束力がないので、住民監査請求という法的手続きと連動させ、効果を高める。